白岩山羊 Mountain Goat
マウンテンゴートに出会えたのは本当に幸運でした。でも初日に出会ったのが最初で最後だったのです。もしここで出会えなかったらマウンテンゴート探しの旅が始まって山奥まで足をのばしていただろうと思います。
マウンテンゴート(白岩ヤギ)はヤギとはいってもカモシカの仲間なのです。北アメリカからアラスカにかけて、標高二〜三千メートルの高山帯にすんでいてクーガーやオオカミなどの外敵から身を守るため、急な崖をすみかとしています。マウンテンゴートがすごいのはなんと言ってもあの切り立った幅数十センチくらいの岩場を自由自在に駆けめぐることです。
それにしてもどうしてこんな岩場を自由に歩けるのでしょう。マウンテンゴートの足(写真)をよく見ると足のひづめの上にもう一つ黒いものがついています。これは第二のひづめとも言うべきもので、実はこれによって足の二カ所でグリップできるようになっています。
断崖を生き延びるために、マウンテンゴートは母子の結びつきがとても強く春に生まれた赤ちゃんは夏の間、少しづつ崖の歩きかたを学習し、初めての冬には、激しい吹雪の中を母親といっっしょに雪をかき分けてエサを探します。
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