平成16年度夏休み自由研究「ナメクジに立ち入り禁止を知らせる研究」 <目次>表紙 1.これまでの研究経過 2.今回の研究の動機 3.今回の研究テーマ 4.研究にあたって調べたこと 5.研究内容 (1)予備実験 (2)本実験 6.研究の結果と考察 7.今後の課題と感想 8.最後に 9.参考文献ほか ★貝らワールドのトップページへ★ |
6 研究の結果と考察
(結果)本実験より
各実験対象の忌避効果・( )の数は10匹中
ラベンダー→ 100%(円外に出た数10匹)
木酢液→ 100% (円外に出た数10匹)
ナメクジ逃げ〜!逃げ〜!→70%
(円外に出た数7匹)
椿油→60% (円外に出た数6匹)
切った唐辛子→50%(円外に出た数5匹)
コーヒーの粉→40%(円外に出た数4匹)
コリアンダー→0%(円外に出た数0匹)
今回の実験では、ラベンダーの花弁から水蒸気蒸留法で抽出されたラベンダーオイルと、木酢液が一番効果があった。
(考察)
予備実験と本実験を行ってみて、予備実験では市販の『ナメクジ逃げ〜!逃げ〜!』が、本実験ではラベンダーオイルと木酢液が一番忌避効果があった。椿油は予備実験、本実験とも6割ぐらいの効果だった。唐辛子、コーヒーの粉は忌避効果が薄く、コリアンダーは忌避効果がなかった。
実験したナメクジの数が10匹ずつだったので、デ−タをもっと確実なものにするには、ナメクジの数をもっと増やして実験しなければいけないと思うが、どれが忌避効果があるのか、そしてどれが忌避効果があまりないのかがよくわかった。
実験後ラベンダーについて調べたら、ラベンダーの主要成分は酢酸リナリルとリナロールで、フランスではタンスにラベンダーオイルをしみこませた綿を入れて防虫をしていると書いてあった。部屋や車の芳香剤に使うラベンダーにこんな効果があったことにおどろいた。
木酢液は炭を作るときに出る煙が雫になったものを集めた液だが、ぼくもこのにおいは今回の実験対象の中で一番苦手だったがナメクジも同じなんだと思った。
市販化されているナメ逃げについては屋外で雨ざらしの状態で使えるように、しかも忌避効果が長持ちするように開発されているのだろう。僕の予備実験でも、ぬれた新聞紙の上に置いた時は、85%の効果があった。
椿油は予備実験、本実験とも6割くらいの効果であった。椿粕を使った忌避剤もあるので椿油ではなく、椿粕だったらもう少し効果が高いのだろうと思った。
唐辛子はこれを使った忌避剤もあるので、成分を抽出した液で実験したら効果があったのかもしれない。
コーヒーの粉はその中に入っているカフェインがナメクジにとっては毒性になって働くとネイチャー誌には書いてあったが(http://www.orchid.or.jp/orchid/people/tanaka/NEWS/news1L.html) においとしては嫌ってはいないようだった。ただし、食べる様子は見られなかった。
ラベンダーと同じハーブのコリアンダーには効果は見られなかった。