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  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第七回》ふるさとの文化財

    下山八幡神社本殿 しもやまはちまんじんじゃほんでん
    【青梅市指定有形文化財】
    掲載日 平成13年10月15日

    下山八幡神社は、吉野梅林の一角、観梅通り沿いにあります。 正面に見える建物は、明治34年(1901)に再建された神明造の拝殿です。

    本殿はその後方にあって、社名の起源になったと思われる下山を背後に擁しています。

    この神社の創建は、社伝によると、第69代後朱雀天皇の時代の長久2年(1041)といわれ、現在の祭神は誉田別天皇 ほんだわけのすめらみこと(応神天皇、八幡大神)を主神に、相殿 あいどのとして、大鷦鷯天皇 おおさざぎすめらみこと(若宮八播)、広国押武金日天皇 ひろくにおしたけかなひのすめらみこと(蔵王権現)、美都波売命 みづはのめのみこと(玉川明神)の三神をまつり、末社として稲荷神社と薬師神社の2社があります。 天正19年(1591)11月に、徳川家康から社領として5石のご朱印地が付与され、以来江戸時代を通し寄進された境内地などには年貢諸役が免除されていました。

    寛保2年(1742)2月14日に本殿が、大風によって被害を受け、大破したことが多くの文献に見られます。 現在の本殿は、宝暦5年(1755)8月、当時多摩地方の神社仏閣などの建造物を多く手がけたことで知られる立川村の大工棟梁・中島七兵衛清重と地元下村(現在の梅郷)の職人たちにより再建されたものです。 その後、明治25年、昭和31年に部分的修理、そして昭和60年に市有形文化財に指定されたのを契機に解体復元工事を行っています。

    本殿の規模は、高さ7m、間口4.4m、奥行4.3m、建て面積19平方メートルあり、建築構造は都内では数少ない三間社流造、 柿葺 こけらぶき型銅板葺、そして1部に弁柄漆塗 べんがらうるしぬり(赤色に塗った部分)が施されています。 この神社には宝物として蒙古襲来の時に後宇多天皇が敵国降伏勅額のため奉納したと伝えられている弘安4年(1281)2月28日の刻銘の入った高さ12.9㎝、長さ20.9㎝の木彫の神鳩があります。

    ※所在地は、梅郷6丁目1220番地。

    ※交通は、白向和田駅下車神代橋を渡り徒歩15分、または、都営バス吉野線梅郷バス停下車徒歩4分。

    市文化財保護指導員
    大澤 清吾
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