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  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第二十六回》ふるさとの文化財

    妙光院みょうこういん千手観音坐像せんじゅかんのんざぞう
    【青梅市指定有形文化財】
    掲載日 平成15年5月15日

    妙光院は師岡町1丁目にあって山号を地久山といい、市内にある曹洞宗寺院、32か寺の中の一つで根ヶ布にある天寧寺の末寺です。 『新編武蔵風土記稿』や寺伝によると天寧寺の6世である九山整重を開山とし、開基を寺院の背後にある師岡城(勝沼城)主であった将景の姉、月桂妙光禅尼(法名・地久院月桂妙光大姉)により天正2年(1574)6月に創建されたといわれています。

    この妙光院の千手観音坐像は市内寺院の本尊様としては唯一、市指定有形文化財になっている仏像です。

    市内には観音様を本尊様にしている寺院が他に13か寺ほどありますが、そのほとんどが木彫でできている中で、鋳造による仏像は珍しく、たいへん貴重なものです。 『新編武蔵風土記稿』や寺伝では鉄製とされていましたが、平成5年に市の教育委員会で調査した『青梅市仏像彫刻調査概報Ⅱ』によるとこの仏像は像高6.8㎝、際高13.9㎝の鋼製鋳造、漆箔で像の背部には「天正13年(1585、桃山時代)造像、大工神田」と刻まれています。

    坐像の頭部には小さい10の顔があり正面の顔と合わせて十一面、体の側面にはいろいろな持物じぶつを持った手が20本ずつあったと思われますが、今は幾つか欠けています。 正面に合掌した2と宝珠を持った2臂がある穏やかなお顔の観音像です。

    市文化財保護指導員
    棚橋 正道
     市指定有形文化財
    参考資料
    『青梅文化財・史跡・天然記念物』より
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