Ome navi
Aoume
  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第三十回》ふるさとの文化財

    春日神社本殿かすがじんじゃほんでん
    【東京都指定有形文化財】
    掲載日 平成15年9月15日

    春日神社は野上町1丁目38番地にあります。 正面から鳥居、拝殿・幣殿、本殿が建ち、背後には杉桧林がうっそうと茂り、鎮守のもりと呼ぶにふさわしい景観となっています。

    江戸時代には、野上・吹上・下師岡・大門村の総鎮守でした。 慶安元年(1648)に下師岡村の名主吉野太郎右衛門と吹上村の名主塩野喜右衛門の発願により、本殿の工事は青梅村の大工吉澤藤兵衛によって行われ、慶安2年(1649)には徳川幕府より朱印地2石を受けています。

    本殿の建築様式は、一間社流造いっけんしゃながれづくり瓦棒銅板葺かわらぼうどうばんぶきで、多摩地域では数少ない江戸時代初期の遺構です。 一間社として規模も大きく、建立・修理時の棟札などの造営資料がそろい、大工名が明らかであることなどから、昭和49年市有形文化財に、平成2年都有形文化財に指定されました。

    現在、本殿には奈良春日大社の主祭神と同じ武甕槌神たけみかづちのかみ経津主神ふつぬしのかみ天児屋根神あめのこやのかみ姫神ひめがみの4神が祀られています。別当の神照寺(明治3年に廃寺)の火災で記録を焼失したため創立などは不明ですが、神社の南の地域には 「宮の前」、「鳥居所」等の字名があり、かつての境域が広い地域に及んでいたことがうかがわれます。 例祭は、10月の「体育の日」の前の日曜日で、獅子舞(市無形民俗文化財)が奉納されます。

    春日神社へは、東青梅駅か河辺駅北口から都営バス「梅77」、または西武バス「入市32」に乗り、野上バス停で下車して北へ徒歩10分、あるいは河辺駅北口から北に徒歩20~30分です。

    市文化財保護指導員
    三好 ゆき江
    base base base