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  • 更新日 2013年8月7日
  • 青梅市「広報」より
    《第八十四回》ふるさとの文化財

    上成木高水山獅子舞かみなりきたかみずさんししまい
    【青梅市指定無形民俗文化財】
    掲載日 平成20年3月15日

    市内には8つの地区に獅子舞が伝承されています。4月8日(花祭り)前後の土・日曜日にそのトップを切って、市無形民俗文化財に指定されている高水山の獅子舞が奉納されます。市内の8つのうち7つは神社に奉納されますが、この獅子舞だけは常福院という寺院に奉納されます。上成木の「高土戸たかっと」「大指おおざす」「井戸澤いどさわ」「入平いりだいら」「滝上たきのうえ」「極指きわざす」の各集落よりなる高水山古式獅子舞保存会が獅子舞を保存伝承しています。

    この獅子舞は大太夫・雌獅子・小太夫の3匹で、国家泰平や五穀豊穣等を願って舞う3匹獅子舞で、江戸時代中期の安永年間(1772~1781) に奥多摩町大丹波の獅子舞師匠を招いて習い始めたと伝えられています。

    獅子を舞う役者のほか、露払つゆはらい・ささらすり小娘・笛吹・唄うたいなどの役からなり、全体で6庭の舞があります。6庭のそれぞれに「御幣懸ごへいがかり」「花懸はながかり」「三拍子」「竿懸さおがかり」「雌獅子隠めじしかくし」「太刀懸たちがかり」の演目があって、ストーリー性を持っています。これらの演目の中でも見所は最後に舞う「太刀懸」で、別名「白羽の舞」といわれ、真剣を使って舞います。市内に伝承されている獅子舞で真剣を使って舞うのは、ここ高水山の獅子舞だけです。

    近年、過疎化に伴って各地で役者の高齢化が進んでいるようですが、市内に伝承されている貴重な無形文化財として、後世に伝えていってほしいものです。高水山獅子舞は今年は4月12日(土曜日)は麓の常福院で、13日(日曜日)は山頂の常福院不動堂の前庭で行われます。気候のよいこの時季、ハイキングを兼ねて出かけてはいかがでしょうか。交通は、青梅駅・東青梅駅・河辺駅北口から都営バス上成木行きで終点下車です。

    市文化財保護指導員
    神森 正
     桜井保秋写真集「獅子の風」より  桜井保秋写真集「獅子の風」より  桜井保秋写真集「獅子の風」より
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