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  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第百二十六回》ふるさとの文化財

    成木熊野神社獅子舞なりきくまのじんじゃししまい
    【青梅市指定無形民俗文化財】
    掲載日 平成23年9月15日

    成木熊野神社獅子舞は成木3丁目(旧大蔵野おおくらの二本竹にほだけ天ヶ指あまがさすの3集落)に伝わる獅子舞で、昭和42年11月に青梅市の無形民俗文化財に指定されました。現在成木熊野神社獅子舞保存会(会長 大野 博氏)が保存伝承しています。

    この獅子舞も他の多くの獅子舞同様3匹獅子舞で、10月の体育の日の前日(今年は9日)、熊野神社の祭礼に社前で舞われます。構成は幣負へいおい1人、天狗1人、獅子12人、棒使い8人、ささら(女子)8人、笛6~7人となっています。いつ誰が伝承したなど詳しいことはわかっていないようですが、地元の方の口伝によると寛文(1660年)のころに伝えられたらしいとのことで、350年ぐらいの歴史があるのではないかということです。

    演目は「小獅子こじし」(25分程度)・「女獅子懸めじしがかり」(60分程度)・「弓懸ゆみがかり」(40分程度)・「花見」(40分程度)の4つで、演目により舞い手や出演者が交代(獅子3人・棒使い4人・ささら4人)しておこなわれます。

    祭礼当日は、午前8時半ころ神社下の自治会館を隊列を組んで出発(村回り)し、始めに神社下の鳥居の所で三拍子の一部が舞われます。その後、道中笛の曲に合わせて二本竹(山の神)から坂久橋で同様に舞いを演じ、11時半ころ神社へ戻ってきます。神社での式典終了後、午後零時半過ぎころより、上記の4つの演目が社前で舞われます。

    ここの獅子舞も、高水山の獅子舞ほどではないにしろ、後継者の数が減ってきているということで、保存伝承している地元の方々の苦労が忍ばれます。

    連休の一日、郷土に伝わる無形文化財の獅子舞をご覧になってはいかがでしょうか。成木熊野神社へは、都営バス成木循環乗車、「成木三丁目」バス停下車徒歩2分です。なお、成木熊野神社は、寛永17(1640)年建築の春日造の本殿と熊野神社が鎮座する境域が、それぞれ都有形文化財および史跡に指定されています。

    市文化財保護指導員
    神森 正
       桜井保秋写真集「獅子の風」より
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