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  • 更新日 2013年8月17日
  • 青梅市「広報」より
    《第百五十回》ふるさとの文化財

    野上春日神社獅子舞のがみかすがじんじゃししまい
    【青梅市指定無形民俗文化財】
    掲載日 平成25年9月15日

    青梅市野上町1丁目38番地に鎮座の春日神社に伝わっている「獅子舞」は市内に伝わっている8つの獅子舞のうちの一つで、毎年10月の体育の日の前日に社前において舞われます。

    此処の獅子舞も他の多くの獅子舞と同じ3匹獅子舞ですが、春日神社の獅子舞は他の獅子舞とかなり違ったところがあります。一つは、他所の獅子舞が「演目」=「にわ」になっているのに対して、春日神社の獅子舞は「庭」の中にいくつもの演目が入っていることです。具体的に説明すると、他所の獅子舞は一演目が終わるごとに「間」(休み)があり、舞い手が交代して次の演目になるのに対して、春日神社の獅子舞は一庭(ひとにわ)の中にいくつもの演目が連続して入っているので、他所の獅子舞が一演目15分程から長くても30~40分程で終了するのに対して、一庭(約二時間程度)の間、全く舞手の交代がなく舞い続けられることです。

    もう一つは、「ささら」といわれる楽器を持ち花笠をかぶって演ずるのはどこも女子が行っていますが、春日神社の獅子舞は男子が女装して演じます。私の知る限り、男子がこの役を行っているのは、春日神社の獅子舞だけです。

    この獅子舞の歴史的なことは、江戸時代末ころ、神社の別當寺であった神照寺の火事で「社記」等が灰になってしまい、詳細は不明とのことです。しかし、古い獅子頭を入れていた木箱に「獅子頭三併諸道具…宝暦二(1752)年月」と墨書されていることから、約260年前にはすでに伝承していたことがわかります。一説によると成木熊野神社に伝わる獅子舞と関係があるといわれています。

    ここの獅子舞は現在「春日神社獅子舞保存会」の方々により保存伝承されており、10月13日は正午過ぎころより午後4時ころまで獅子舞が行われます。市内に伝わる無形文化財の獅子舞をご覧になってはいかがでしょうか。

    河辺駅北口下車徒歩18分。もしくは、都バス梅77甲に乗り、「野上」バス停下車7分です。また、駐車場も完備されているとのことですので、車で行くのが便利かと思います。

    市文化財保護指導員
    神森 正
    野上春日神社獅子舞 野上春日神社獅子舞桜井保秋写真集「獅子の風」より
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