掲載日 平成13年6月15日 |
どこにでもある板碑と変わらないようですが、どうして市の有形文化財に指定されているのでしょうか。 それは、この板碑に刻まれている元号(年号)に理由があります。 もし手元に年表があったら「福徳」という元号を見つけてみてください。 きっと見つからないでしょう。 実は「 それでは、どうしてこの板碑には「福徳」が使われているのでしょうか。 「福徳」に限らず、私年号が使われた選由は、ほんとうのところは分かりません。 しかし、世の中が乱れたとき、一日も早く落ち着くことを願って、だれかが良い文字を用いた私的な年号を使ったところ、それが一部の人々の間に、私的な年号とは知らずに使われたのではないか、とも考えられています。 「福徳」年号の板碑は、東京都・埼玉県を中心に三十数基発見されています。 そして「福徳」は、正規の年号では「 なお、市にはこの2基のほかに、同じ宗泉寺にもう1基、河辺町の東円寺に1基、計4基があります。 ※宗泉寺の所在地は、吹上385、都営バス宗泉寺バス停下車、徒歩1分です。 | |
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市文化財保護指導員 角田 清美 | ||
参考資料 『青梅文化財・史跡・天然記念物』より |
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