Ome navi
Aoume
  • 更新日 2015年10月28日
  • 青梅市「広報」より
    《第百七十五回》ふるさとの文化財

    木造扁額もくぞうへんがく愛染院あいぜんいん
    【東京都指定有形文化財】
    掲載日 平成27年10月15日

    成木1丁目にある安楽寺は、「成木山愛染院あいぜんいん」と号する真言宗の寺院で、不動明王の坐像を本尊仏としています。行基ぎょうきが開創したとの伝説もありますが、永禄年間(1558~1570年)、賢能けんのう和尚によって再興されています。

    広い境内には本堂・玄関・表門・宝塔・鐘楼・庫裡などが建ち、また表くり門の近くには樹高約40mの大スギがあります。本堂は都の有形文化財(建造物)に、大スギは都の天然記念物、そして境域は史跡に指定されています。

    本堂の正面には、「愛染院」と大きく書かれた額が掲げられています。額は全幅約157.5㎝、高さ約87.8㎝、鏡面の高さ約136.3㎝、幅約60.6㎝の横額で、縁の厚さは約4.2㎝、材質は桐です。額面は横に継いだ3枚の厚板からなり、その四囲に、斜めに突き出た縁を付けています。

    額面は弁柄塗べんがらぬりで、その中央に隷書風に「愛染院」と書かれています。落款らっかんは「西村氏勝昌」と縦に陰刻し、板裏には「如環」の角印形の陽刻と、「無斎」の文字を陽刻した落款を釘止めしています。縁に「奉懸御宝前武州江戸麹町拾弐丁目西村氏蒔絵師三郎兵衛」、「元禄拾弐己卯歳四月廿八日」と書かれています。

    額が制作された元禄12年は、江戸時代中頃の1699年です。現在の本堂は元禄6年に再建されていることから、千代田区麹町の蒔絵師まきえし・西村三郎兵衛によって製作された額が、再建された6年後に掲げられたことになります。額面の文字「愛染院」は、当時の真言事相じそうの学僧である如環の筆と考えられています。

    問い合わせ 郷土博物館☎23・6859

    市文化財保護指導員
    角田 清美
    木造扁額 (愛染院)
    木造扁額 (愛染院)
    base base base