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  • 更新日 2014年3月15日
  • 青梅市「広報」より
    《第百五十六回》ふるさとの文化財

    三田氏軍旗みたしぐんきおよび兜前立かぶとまえた
    【市指定有形文化財】
    掲載日 平成26年3月15日

    3月23日まで郷土博物館で「戦国時代の青梅」~三田氏の滅亡と北条氏~という企画展を行っています。このポスターを目にした方もいるかと思います。ポスターには、鎧兜を身にまとった三田綱秀みたつなひで(三田氏最後の当主)が旗指物を持った従者を連れ、槍を持って馬にまたがっている絵が使われています(三田綱秀出陣の図、勝沼乗願寺蔵)。

    三田氏は、戦国時代より以前、勝沼城を拠点に私たちの青梅市を含む「杣保そまのほ」といわれる地域を支配していた国人こくじん領主です。この絵に描かれている軍旗と兜の前立ての実物も乗願寺に伝えられていて、市の有形文化財に指定されています。

    軍旗は幅71cm、高さ102cmで上部が欠損しているものと考えられていますが、中央部の扇紋と下部の三つ巴紋は今でも確認できます。扇紋は兜の前立てにも用いられており、三つ巴紋ともに「関東幕注文」等の資料で、三田氏が用いていたということが確認できる紋です。

    扇形の兜の前立ては、真鍮しんちゅう製で幅14cm、高さ9・5cmの大きさで、後部に兜へ装着するための金具が残されており、こちらも、三田氏ゆかりの遺品として貴重なものです。

    この三田氏軍旗および兜前立ては、乗願寺の所蔵です。貴重な文化財で末長く保存するために、ふだんは非公開となっています。今回は企画展のために郷土博物館が借り受けし、展示しています。会期はあと1週間程ですが、ぜひこの機会に実物をご覧になってはいかがでしょうか。一見の価値があると思います。

    問い合わせ 郷土博物館電話23-6859

    市文化財保護指導員
    神森 正
    ポスター 軍旗 兜前立
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