掲載日 平成14年8月15日 |
乗願寺は勝沼山と号し、一遍上人を開祖とする 天正18年(1590)6月、豊臣秀吉の命により八王子城を攻略した前田利家らの軍勢によって師岡城といっしょに焼き討ちにあい、その後、慶長年間(1596~1615)に24世の覚阿性海によって再建されています。 そして、慶安2年(1649)には徳川氏から阿弥陀領として3石の御朱印状が付与されています。 境域は市の歴史上の貴重な遺産等として昭和28年に市の史跡に、また中世、杣保地方を支配した三田氏の遺品と伝えられる軍旗と兜の前立が、昭和39年に市の有形文化財に指定されています。 本堂左手の墓地には、明治11年(1878)に当時の行政区画であった神奈川県第13大区(西多摩郡)の地誌等を門弟らとまとめた齋藤真指の墓があります。 さらに墓地内には江戸中期の青梅を代表する書家、小峰峯真の墓や、開山墓地には このほか、市街地であまり見られないヒノキやシイノキの大木が繁り、駐車場の協には奈良市の春日山の純林や熊野大社の御神木として知られるナギが3本植えられています。 ※乗願寺は、東青梅駅から青梅線に沿って青梅方向へ徒歩的10分のところ(青梅市勝沼3丁目114番地)にあります。 | |
---|---|---|
市文化財保護指導員 大澤 清吾 | ||
参考資料 『青梅文化財・史跡・天然記念物』より |
三田氏軍旗 参考資料『特別展・青梅の名宝』よりより |
兜の前立 『特別展・青梅の名宝』より |