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  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第二十一回》ふるさとの文化財

    岩蔵温泉いわくらおんせん
    【青梅市指定史跡】
    掲載日 平成14年12月15日

    市内の東北部、小曾木5丁目地内にあって、付近には黒沢川や小布市こぶいち川が緩やかに流れ、木々の縁が豊かなところにあります。

    その昔、日本武尊やまとたけるのみことが東征のおりに身を清めたという伝説があります。 また、明治時代に刊行された『皇国地誌・西多摩群村誌』には「岩倉温泉 主治疝氣、挫骨、撲身、疥癖等二効驗アリ。一株二幹圍二丈有餘ノ檜ノ根ヨリ湧出ス。最冷水ナリ。」と記載されています。 さらに 『市川家日記』(青梅市指定有形文化財)にも「廿六日、早朝に岩倉湯本に入湯人居り侯。・・・」とあり、そのほかの書物にも江戸時代から広く知られてきたことが記されています。

    岩蔵街道が小曽木街道に交差する手前の橋詰に温泉神社(湯之権現 個人所有)が祀られ、その段下の岩室の中に泉源の湯壷があります。 温泉には温泉法による定義があって、温度と含有物質(19項目のうち、どれか一つが一定量、入っていること)を規定していますが、この源泉は温度が摂氏12度で、ふっ素、総硫黄、メタほう酸、重炭酸そうだ、などを含有しています。

    長い歴史を持つ岩蔵温泉は、古くから近隣の人々に湯治場として大切にされてきました。 私たち日本人は温泉が大好きです。 近年、各地でボーリングによる新たな温泉が次々と開設されていますが、岩蔵温泉の自然湧泉は、これからも多くの人々の「心身保養の湯」として親しまれていくことでしょう。 昭和30年11月3日(青梅市の史跡に指定されています。

    岩蔵温泉は、東青梅バス停から都営バス「成木循環」または西武バス「飯能行」で岩蔵温泉下車、徒歩2分ほどのところにあります。

    市文化財保護指導員
    鈴木 晴也
     参考資料
    『青梅文化財・史跡・天然記念物』より
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