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  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第七十三回》ふるさとの文化財

    薬王寺やくおうじ
    【青梅市指定史跡】
    掲載日 平成19年4月15日

    今井にある薬王寺は、七国山と号し、薬師如来を本尊とする真言宗豊山派の寺院です。

    法相宗ほっそうしゅう僧良誓りょうせい〈暦応2年(1339)没〉が、奈良から聖徳太子の作と伝わる薬師像を持って来て一堂を建立したのに始まるとも、あるいは足利尊氏の開基との説もあり、昭和28年(1953)に市の史跡に指定されています。

    本堂の平面は六ツ間取型。寺伝では、天明年間(1781~89)、聚海じゅかいにより中興ちゅうこう、本堂も再建されたとされています。

    山門は鐘楼門で、2階に銅鐘があります。この銅鐘は市内の鋳物師・嶋村氏によって製作されたもので、市の有形文化財に指定されています。「広報おうめ(平成13年9月15日号)」の中で、「ふるさとの文化財6」として、「薬王寺の銅鐘」を紹介しています。

    明治4年(1871)、廃仏毀釈きしゃくの際、神道が盛んになり、100余戸の檀徒がわずか7戸となって寺の存立も危うくなりましたが、その後、復旧の努力が続けられ、大正15年(1926)には大改築がなされ現在に至っています。

    境内には、明和3年(1766)の石橋供養塔をはじめとした石仏・板碑が残っています。本堂の西側の丘の上には七国山不動堂があり、2月3日の節分の日には、本堂前から松明たいまつを担いで登り、護摩に点火します。

    薬王寺は、河辺駅北口から多摩バス(河11)に乗り「峠下」下車、山根通りを東に徒歩約10分。または、東青梅駅あるいは河辺駅北口から西武バス(入市32)入間市駅行きに乗り「今井市民センター前」下車、霞川を渡って北へ徒歩約10分。今井一丁目地内の山手にあります。

    市文化財保護指導員
    久保田 繁男
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