Ome navi
Aoume
  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第九十一回》ふるさとの文化財

    青梅新町ほおうめしんまち大井戸おおいど
    【東京都指定史跡】
    掲載日 平成20年10月15日

    新町御嶽神社南側の雑木に囲まれた大きな窪地は井戸で、古くから近在の人々に「新町のおいど」と呼ばれてきました。

    大井戸おおいどは、南北56メートル、東西36メートルの巨大な遺構で、ちょうど漏斗ろうとのような形をしています。

    この大井戸は、新町の開村と密接なかかわりを持っています。新町は、江戸時代初期の慶長十六年(1611)吉野織部之助によって開かれたと言われています。

    開村について織部之助が記録した「仁君開村記じんくんかいそんき」には、『開村当初、生活用水を得る井戸がなかったため、五基の井戸を掘る計画を立てた。』との記述があります。

    大井戸はそのうちの一基で、「塩野仁左衛門井」と書かれている井戸です。深さ6メートルのり鉢状の窪地の下に、深さ15メートルの筒井戸が掘られていたことが、発掘調査の結果わかりました。

    同時期に掘られた他の井戸は、筒井戸で、大井戸とは形態が大きく異なります。このことから開村以前から存在していた擂り鉢状の井戸を改修して使用したのではないか、とも言われています。

    筒井戸の底部周辺からは、『明和七 かのえとら うるう六月廿六日 此方之水ハ 永代不絶泉 是迄ほるなり 』と墨書された石が出土しました。明和七年(1770)は、全国的な大干ばつで、水不足を恐れた人々が、このような石を奉納したのでしょう。

    大井戸は18世紀中ごろまで使用されていたようです。

    新田開発の一役を担ってきた大井戸は、東京都指定史跡となり、大井戸公園として整備されています。復元された井戸の擂り鉢部は公開されています。

    大井戸公園へは、都営バス青梅車庫~柳沢駅線「新町天神社」下車徒歩5分です。

    市文化財保護指導員
    小島 みどり
     参考資料
    『青梅文化財・史跡・天然記念物』より
    base base base