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  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第十回》ふるさとの文化財

    報恩寺 ほうおんじ
    【青梅市指定史跡】
    掲載日 平成14年1月15日

    報恩寺は、市内で唯一の天台宗の古刹で、調布市にある深大寺の末寺です。 本尊は阿弥陀如来、寺伝には弘仁13年(822)に延暦寺の僧、亮海によって開創されたとあります。 天正年間(1573~1591)に藤橋城主、平山越前守重吉が再興し、古くは東暁山と称していたものを藤橋山と改めましたが、その時代に4院3坊が建立され、天正19年(1591)には、寺領10石の朱印状が寄せられました。 現在の本堂は、江戸時代後期の寛政9年(1797)に火災にあい、その後に再建されたものです。

    市内唯一の天台宗の寺院であること、古くからその歴史が伝えられていることなどから、境域は昭和28年に市の史跡に指定されました。

    本堂左手にある地蔵堂は、数々の棟札から建立年代が明確であるうえに桃山時代の建築様式の特色を示していることから、昭和43年に市の有形文化財に指定されました。 昭和47年には解体復元修理が行われ、茅茸から茅葺型銅板屋根になりました。

    地蔵堂内には、木造の延命地蔵が安定されています。 永正9年(1512)に三田氏宗とその子、政定・顕昌によって寄進されたことが、胎内に墨書きされています。 また、胎内には 「たのむぞよ 長く命を延ぶるてふ仏の御名を 身にしたくへて 政定」という自筆の短冊も納められており、三田氏ゆかりのこの2つは、ともに市の有形文化財に指定されています。 さらに、この寺院にある多数の青石塔婆(板碑)の中でも歴代住職の墓所にある2基は、製作も優れ、銘文が明確なことから、市の有形文化財に指定されています。

    ※所在地は、東青梅駅か河辺駅から西武バス『入間市駅行き』で「第三小学校前」か「今寺榎」下車、徒歩5分です。

    市文化財保護指導員
    三好 ゆき江
     山門  地蔵堂  青石塔婆
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