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  • 更新日 2013年8月17日
  • 青梅市「広報」より
    《第百四十九回》ふるさとの文化財

    塩船観音寺しおぶねかんおんじ銅鐘どうしょう
    【青梅市指定有形文化財】
    掲載日 平成25年8月15日

    観音寺には数多くの文化財があります。銅鐘どうしょうもそのうちの一つで、市有形文化財に指定されています。

    観音寺の入口には「塩船観音寺山内図」の絵図があり、鐘楼しょうろうと旧鐘楼の位置が示されています。鐘楼は本堂脇の小高い丘の上にあり、防災開運「招福の鐘」の梵鐘がかけられています。これは現在かれている鐘です。文化財指定の銅鐘は本堂脇の旧鐘楼にかけられていて、口径67cm、高さ91cmの大きさです。

    現在はこの鐘を撞くことはありません。

    銘文には「武州杣保小曽木郷塩船村 西光山無量寿院塩船寺奉如往古鋳造銅鐘一口 諸行無常 是生滅法 生滅々己 寂滅為楽 天長地久 壇越繁栄 寛永十八年辛巳三月吉日 住持法印智賢 本願 杉本坊為権大僧都良忍菩堤也 施主近藤惣太郎 大工櫻澤市兵衛尉盛次」と刻まれています。

    寛永十八年(1641)に、住職法印智賢ほういんちけんの願により、杉本坊権大僧都良忍ごんだいそうずりょうにん菩堤ぼだいを弔うために鋳造されたものであることが分かります。施主の近藤惣太郎は南小曽木の人、大工(鋳物師いもじ)の櫻澤市兵衛尉盛次は、現羽村市五ノ神に住んでいた中世からの鋳工集団の一派の棟梁であったとされています。

    製作者が明らかで、青梅近在で鋳造されたことなど、その経緯が解る銅鐘として貴重なものです。

    観音寺は東青梅バス停または河辺駅北口から都バス(梅77)で塩船観音入口下車、徒歩8分です。

    市文化財保護指導員
    久保田 繁男
    銅鐘

    銅鐘どうしょう

    鐘楼

    鐘楼しょうろう

    鐘楼しょうろうとは、

    鐘楼は鐘突堂かねつきどう釣鐘堂つりがねどうとも呼ばれ、銅鐘(梵鐘ぼんしょう)を設置して撞く専用の建造物です。
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