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  • 更新日 2013年8月19日
  • 青梅市「広報」より
    《第十九回》ふるさとの文化財

    塩船観音 しおぶねかんのんおおスギ
    【東京都指定天然記念物】
    掲載日 平成14年10月15日

    塩船観音寺の阿弥陀堂と観音堂(本堂)の間で、参道を挟んで立つ2本のスギの大木が、東京都指定の天然記念物「塩船観音の大スギ」です。観音堂に向かって、左側のスギは目通り幹囲6.96m、高さ38.6m。 右側のスギが目通り幹囲5.86m、高さ41mで、ともに都内有数のスギの巨樹であることから、昭和28年11月3日に東京都の指定を受けました。

    スギは成長が速く、幹が直立するので、昔から丸太や建築材、電柱、日本酒用の酒樽などに利用され、さらに樹皮は屋根をふく材料に、葉は線香の原料にも使われる有用樹です。 神社仏閣の社寺林としても植えられていますが、この2本も観音寺の境内林の中心的存在になっています。

    各地で都市化とともに緑地が失われている現在、残された社寺林は生物の生息場所としても注目され、大事な存在になっています。 こうした森を中心にして、キツネやタヌキの行動範囲は約1㎞、イタチで約300m、モズやホオジロなどの小型の野鳥類が約50~150m、カエル額で約150mなどといわれます。適当な間隔で存在する社寺林や公園の林は、生物が行動する際の中継地となります。

    塩船観音寺周辺の森や林でも、ムササビやリスが巣材用に皮をはいだスギや、リスの食べ跡が残るアカマツのマツボックリを見ることができます。

    巨樹としての2本の大スギはもとより、周辺の森や林全体が生き物の生息環境として貴重なものになりつつあります。

    塩船観音寺は、河辺駅北口から出る都バス、多摩バスの塩船観音寺入口バス停から徒歩5分ほどのところにあります。

    市文化財保護指導員
    櫻岡 幸治
     参考資料
    『青梅文化財・史跡・天然記念物』より
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