Ome navi
Aoume
  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第四十四回》ふるさとの文化財

    石神社いしがみしゃおおイチョウ
    【青梅市指定天然記念物】
    掲載日 平成16年11月15日

    イチョウは中国原産で雌雄異株しゆういしゅの落葉高木です。街路樹や防火樹、庭木として植えられるほか、幹材が碁盤、将棋盤、そろばん玉、器具などに使われ、特にまな板は私たちの身近な器物となっています。雌木になる実、ぎんなんは食用にされるはか、葉は虫よけにもなるといわれています。

    市内には、武蔵御嶽神社参道入り口や成木の安楽寺などに大木がありますが、このイチョウが最も大きいことから市の天然記念物に指定されています。 石神社は、河岸段丘の台地が二俣尾駅近辺から東に伸び、山すそと多摩川によって狭められた東端に位置しています。

    雌木であるこの大イチョウは、幹周り6.5m、地上約3.7mのところから東西二股に分かれ、股の部分には自生したナンテンが5本ほどまとまって生えています。

    イチョウは大木になると「おちち」と呼ばれる鍾乳石のような気根が垂れ下がって伸びてきます。これは、古くから「母乳おちちの神様」として信仰を集め、このイチョウにも大小10本ほど垂れ下がっています。最長では2.3メートルのおちちが左の幹の裏3.8メートル上方に垂れ下がっています。

    青梅市内には、このイチョウをはじめ、スギ、ウメ、カシなど18件が国、都、市の天然記念物に指定されています。このことは、青梅市の恵まれた自然環境を物語っています。各地に点在する名木を訪ねてみてはいかがでしょうか。

    石神社へはJR青梅線『石神前』駅下車、東へ100m、石神社境内にあります。

    市文化財保護指導員
    鈴木 晴也
     参考資料
    『青梅文化財・史跡・天然記念物』より
    base base base