掲載日 平成17年11月15日 |
師岡神社(東青梅6丁目)の鳥居をくぐり、階段を昇ると右側にシイの大木が2本、南北に並んで枝を広げています。 シイはブナ科の落葉高木です。 分布は関東以西が中心ですが、青梅付近でも大木に成長します。 材は建築、器具、薪炭材、シイタケ栽培の原木などに広く用いられてきました。 師岡神社のシイは、太い幹が地上近くから枝分かれし、枝先には多くの葉を繁らせています。 森林の中にあるわけでもない、たった2本の木が、 巨木・巨樹とされる長命の木は、単独で生えている木(孤立木)が多いといわれます。 周囲の空間が広いので、森林の中に比べ、低い位置からも下枝を分岐でき、多くの枝や葉を広げられるので、木の生命力が強くなるのでしょう。 しかも、孤立木の場合、たった一本で強い風にも耐えねばなりません。 幹は太く、がっしりとしてきます。 幹の断面積は、そこより上の葉や枝全体の重さに比例するといわれます。 たとえ、木の高さは低くても、枝が張り、葉の多い木の幹は太いものになります。 一方、森林の中の木は、密集することにより、強い風などから互いが助け合うことができます。 細目の幹でも、比較的丈夫なのです。 神社や寺院に残る巨木に、木の生活型のパターンをみることもできそうです。 師岡神社は、都営バスの光明寺下バス停から徒歩3分です。 | |
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市文化財保護指導員 櫻岡 幸治 | ||