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  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第二十二回》ふるさとの文化財

    もりのシイノキ
    【青梅市指定天然記念物】
    掲載日 平成15年1月15日

    青梅市内には何本かの立派なシイノキがありますが、その筆頭格が「杜のシイノキ(昭和32年に青梅市指定の天然記念物)」です。 千ヶ瀬町2丁目地内(二中の北東方向)にある千ヶ瀬神社の境内にあります。 本殿の背後にあって幹回りが7.2メートル、高さが約23mという堂々とした姿は、まさに「杜の・・・」という名にふさわしく、神社に風格と荘厳さをもたらしています。

    内陸地で冬の冷え込みが厳しい青梅市内に、暖地系の樹種であるシイノキの巨木があるのは珍しいことです。 神社のあるところは、河岸段丘崖の下の日だまりで、背後の南向き斜面が冬の寒風をさえぎる温暖の地であったため、このように大きく生長することができました。 このことは、市内の師岡神社(東青梅4丁目 市指定天然記念物)、住吉神社(住江町)、乗願寺(勝沼3丁目)、虎柏神社(お諏訪さま 根ヶ布1丁目)にあるシイノキの大木たちにも共通しています。

    都区内、関東地方の沿海地方や西日本の各地で育った人たちからは、子どものころに、シイの実を拾った思い出をよく聞きます。 シイの実は煎ったりしなくても、そのまま食べられるので、原始時代から昭和20年代ころまでは食料として大事にされてきました。

    また、幹材は土台や屋根板などの建築資材、シイタケ栽培の原木として使われています。

    ★普通、シイノキと呼ばれているのは、スダジイ(イタジイ)か、ツブラジイのことです。

    市文化財保護指導員
    鈴木 晴也
     杜のシイノキ
    参考資料
    『青梅文化財・史跡・天然記念物』より
     千ヶ瀬神社と杜のシイノキ
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