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  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第十二回》ふるさとの文化財

    梅岩寺 ばいがんじのシダレザタラ
    【青梅市指定天然記念物】
    掲載日 平成14年3月15日

    3月の半ばに南九州や四国を出発した桜の開花前線が4月になると関東地方に到達します。 東京都では、まず23区内のサクラ(ソメイヨシノ)が咲き、順次、多摩地区へと移り、西へ西へと寄ってきます。市内では例年、4月6日に行われる小学校の入学式の前後に市街地のサクラが満開になったあと、山間部や御岳山へと移っていきます。

    市内にはサクラの名花、名所が各地にあって毎年、花の盛りには、その美しきを愛でて多くの人が訪れます。 なかでも『梅岩寺のシダレザクラ(昭和32年市指定天然記念物)』は、その代表格であり、関東地方を代表する名桜として、毎年花の季節には旅雑誌やテレビで広く紹介されます。

    本堂の前庭にある木が指定樹です。 石垣の上にあって、その枝の先は下にある民家の屋根に届くほどに長く伸びています。 花どきには、すぼらしい景観を呈しますが、樹齢は幹の太さや、樹勢が盛んなことなどから推測すると、まだ若いものと思われます。

    梅岩寺には裏山の秋葉神社へ通じる登り口の際に、もう1本、りつばなシタレザクラがあります。 10数年前に周囲の木々を切ったため、技を大きく広げて、今では指定樹をしのぐような風格が備わっています。 市民会館の3階や、JR青梅線の車窓から見ると両方の名木の美が相まって、実に壮観です。

    市内には、このほかに金剛寺のシダレザクラ(天ヶ瀬)や 海禅寺のシダレザクラ(二俣尾4丁目)などの名木があります。 また、ソメイヨシノでは郷土博物館前の多摩川畔や成木へ通じる吹上峠(旧道)の北斜面がみごとであり、永山ハイキングコースには山桜(カスミザクラ)の大木がそこここに見られます。 さらに4月下旬になると都立青梅総合高校の城前農場(四小の東方、東青梅6丁目や小作農場(わかぐさ公園の東方、新町3丁目に何種類ものサトザクラ(ヤエザクラ)が咲きます。

    ※梅岩寺の所在地は仲町235番地で、中央図書館の西側になります。

    市文化財保護指導員
    中西 勲
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