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  • 更新日 2013年7月24日
  • 青梅市「広報」より
    《第二十八回》ふるさとの文化財

    武蔵御嶽神社旧本殿むさしみたけじんじゃきゅうほんでん
    【国指定重要美術品】【東京都指定有形文化財】
    掲載日 平成15年7月15日

    旧本殿は、昭和23年4月、重要美術品に指定され、同27年11月には、東京都有形文化財に指定されています。 一間社流造いっけんしゃながれづくりの建築物で、桃山様式をとどめ、黒漆塗り、組物には彩色がほどこされた華麗なものです。

    この建物は、現在「常盤堅磐陸ときわかきわしゃ」と呼ばれ、摂社としてまつられていますが、明治10年、現在の本殿が建てられるまでは、この常磐堅磐社が本殿でした。 この変更は、明治政府の神社への政策に従ったもので、権現造ごんげんづくりは仏教的であるとして、神明造しんめいづくりに造りかえられたものです。

    旧本殿には、永正8年(1511)、三田弾正忠氏宗・政定が修復したことを記した棟札や慶長11年(1606)、徳川家康が大久保石見守長安を普請奉行として再建したことを記した鏡台の墨書銘があり、さらに元禄13年(1700)、五代将軍綱吉が改修したことを示す棟札なども残っています。

    また、文政年間(1818~1830)に桧皮葺屋根の葺き替えのことが、内陣御帳に墨書されています。 これらのことから、その歴史的価値や文化財としての質の高さを知ることができます。

    昭和54年3月に発生した大風で倒れた杉の影響で損壊した旧本殿は、昭和57、58年に東京都によって修理工事が行われました。

    武蔵御嶽神社には、JR青梅線御嶽駅よりバスでケーブル下へ。 さらに、ケーブルに乗り換えて「御岳山」下車、徒歩25分です。

    市文化財保護指導員
    金井 國俊
     参考資料
    『青梅文化財・史跡・天然記念物』より
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