掲載日 平成22年11月15日 |
武蔵御嶽神社銅製 都内最古の鰐口として昭和27年東京都指定有形文化財になりました。古くは社殿に掛けられていたということですが、現在は武蔵御嶽神社宝物殿に展示されています。 側周面の上部、左右 武蔵国の金剛蔵王権現(古い時代の御嶽神社の呼び名)の鐘(鰐口)の大工(中世の金工師の呼び方)は入河(埼玉県入間郡)の重吉で、建武五(1338)年三月十一日に安部国家が奉納したという銘文です。蔵王権現は山岳修験道の信仰対象であり、その力強い姿から、平安時代以降多くの豪族や武士の信仰を集めてきました。鰐口の奉納者である安部国家もその一人と思われます。 大きな重い鰐口と銘文により、今から672年前の室町時代前期、武蔵御嶽神社にはこの鰐口を掛けるような立派な社殿が存在したということがわかります。 鰐口は前面に垂れた 武蔵御嶽神社宝物殿は武蔵御嶽神社境内にあります。土・日曜日、祝日の午前9時30分から午後4時30分まで開館しています。平日の拝観を希望される方は社務所電話78-8500へお問い合わせください。入館料は大人300円・小人150円です。 なお、青梅市郷土博物館にはレプリカが展示されています。 | |
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市文化財保護指導員 小島 みどり | ||
参考資料 『青梅文化財・史跡・天然記念物』より |
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