掲載日 平成26年1月15日 |
武蔵御嶽神社の宝物殿には、大小四面の懸仏が保存され、いずれも蔵王権現の御姿を現し、三面は銅製、一面は鉄製です。銅製の懸仏のひとつが、市の有形文化財に指定されています。 この懸仏は、円形で、直径約45.5cmの大きさで、中央には、身丈約27.5cmの蔵王権現が右手を挙げ、その横には花瓶と花が置かれています。 鏡面には、幅約1.7cmの外縁が付けられ、14か所に直径1cm前後の突起が付いています。その内側には直径約34.6cmで、幅数ミリの隆起円が描かれ、外縁との間には、何を意味しているのかは解りませんが、文様が描かれています。右上と左上には、吊り下げるためのひもを掛ける耳が付いています。 裏面の縁で鏡面の厚さを測ると、その厚さは3mm前後です。蔵王権現の背面に当たる位置には、長さ約28cmの留め具が付いています。 この銅製懸仏には、文字が彫られていないため、誰が、いつごろ、武蔵御嶽神社に奉納したかは不明ですが、全体の造りから鎌倉時代の製作と推定されています。かつては本社殿内に掲げられていました。 武蔵御嶽神社宝物殿は、土・日曜日、祝日の午前9時30分から午後4時まで開館。拝観料は、大人300円、小人150円です。 | |
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市文化財保護指導員 角田 清美 | ||