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Aoume
  • 更新日 2011年10月20日
  • 首洗い井戸くびあらいいど

    JR青梅線、宮ノ平駅から東に五百メートルほど行った青梅街道の北側に小さな井戸がある。 現在は住宅と住宅のわずかな隙間(スキマ)にかろうじて残されているが、むかしは、うっそうとした林の中だったはずである。

    (ここは昔、盾の館があった。)

    この井戸は「首洗い井戸」とよばれている。  まわりを玉石で囲み、縦一二五センチ、横八五センチほどの長方形である。  すぐ上に大きな樫(カシ)の木があり、今も澄んだ水をたたえているが、ぶきみな伝説をもっている。

    「首洗い井戸」は、戦いのときに討ち取った敵の首を洗った井戸ではないか、といわれている。

    西方一キロに辛垣城(カラカイジョウ)のやぐら台などがあり、盾の館は東を守る重要な砦であった。

      永禄(エイロク)六年(1563年)三田氏は、北条氏との戦いに敗れさった。

    青く澄んだ水の底に、中世の悲話(ヒワ)が秘そんでいるかのようである。