平溝(ひらみぞ)の井上さん宅には、狼の頭骨が残されている。 これは、日本狼のもので、市有形民俗文化財に指定されている。
むかし、御岳村にひとりの法印(ほういん)(山伏)が住んでいた。 この人は、狼の骨を火であぶってご祈とうをしたり、骨をけずって病人に飲ませ、治療をしていた。
狼の骨は、主に神経性の病気に効きめがあったといわれている。
また、キツネツキのキツネを追いだすのに使われた。 キツネツキのでた家では、狼の骨を借りてきて、神棚にあげ、拝むとキツネがでて行ってしまったということである。