山には、天狗のとまり木、という木がある。 先の、「腰かけ杉」もそうだが、その他にもところどころに、うでいとよばれるとまり木がある。 このうでいを、きこりがまちがって伐ったり、ナタで傷つけたりすると、たいていけがをする、といわれている。
「お前、天狗のうでいを伐っちまったから、ほうられたあだよ。」
と、きこりたちはいった。