Ome navi
Aoume
  • 更新日 2011年10月20日
  • 裏宿七兵衛うらじゅくしちべぇ

    むかし、 青梅の町はずれの裏宿に七兵衛という百姓が住んでいた。 ひるまは、ふつうに百姓をしていたが、 夜になると盗賊に変身した。 七兵衛はまれにみる俊足(しゅんそく)で、 いち夜に十数里を走ることができた。 あまり足が速いので、 笠を胸にあてて走っても落ちず、 1反に布をひいて走っても端が地につかないほどだったという。 ぬすんだ銭は、 貧しい人に分け与えた義賊(ぎぞく)だったという。

    だが、 ついに捕らえられ、 処刑された。 笹ノ門でさらし首になったが、 ある夜暴風雨になり、 首は別当沢を流れて宗建寺の近くに着いた。 そこで住職が手厚く葬った。

    その後、 七兵衛の屋敷跡では、ふしぎなことが次々におこった。 七兵衛の畑を耕したり家を建てたりすると、病人・事故・事業の失敗など、 悪いことばかり続く。 ついに、 だれも住む人がいなくなって、長いこと空地になっていた。 (現在は七兵衛公園になっている)

    また、 青梅図書館のところも七兵衛の畑で、 以前、 郡役所が建てられたが、 何回も悪いことがおこったので、 敷地の一隅に地蔵堂が建てられた。

    裏宿七兵衛地蔵尊

    裏宿七兵衛イラスト

    《イラストは七兵衛地蔵尊しおりより》